祝!JALのA350飛来!エアバスについてパイロット目線であれこれ書いてみた




最近お酒について年金について保険について太る原因について

などなど、一切パイロットに関係ない記事ばかり投稿していたので、久しぶりに飛行機関連の投稿をしてみようかなと。

さて、先日フランスのトゥールーズから飛来しました、こちらの飛行機

かっこいいですね。A350-900と言います。今までフィンエアーなどのA350はみた事ありますが(目の前通り過ぎてった)、国内航空会社のA350は初という事で、世間ではにわかに騒がれておりました。今後は9月から羽田=福岡線に投入。国内基幹路線に投入しつつ、B777(いわゆるトリプルセブン)の後釜として国際線に投入予定です。

ちなみにフランスのトゥールーズが飛行機の聖地だって知らない人は、サンテグジュベリの本(星の王子様以外ね)を何冊か読んでおくように(ここら辺が教養に出ます)

JALはB767より先にB777を退役させるんですね〜なんでやろ?B767の方が古いんです。B767は減価償却できてるし、乗員も十分確保できるからかな?(当てずっぽう)

って事で、今日はエアバスについて「非エアバス乗りでもこれぐらい知ってるゼ笑」っていう情報を書きます。

エアバスって?

ヨーロッパの航空機製造メーカーです。アメリカのボーイングとともに、旅客機製造の2大巨頭として数えられています。(航空機製造メーカーあげて?って言われたら、この二つとセスナ、ビーチクラフト、シーラスって答えれば完璧です。)

日本はアメリカとの兼ね合い(笑)があるため、いままでボーイングばっかり導入してきましたが、やっと日本の会社もエアバス入れるようになってきましたね。

ちなみに日本で初めてのエアバスは、東亜国内航空(TDA)のA300です。

ちなみにこの前『ガイアの夜明け』で特集されていた、ANAのA380(通称フライホヌ)もエアバスの飛行機。

この子ね。可愛いね。

日本国内のLCC(Jetstar, Airasia, Peach, Vanilla)とANA、スターフライヤーはA320っていうエアバスの飛行機使ってます。

この子。良い飛行機なんですよ。本当に。大ベストセラーです。

って事で、エアバス乗りでもない不肖私めがエアバスについてあれこれ書いてみる。(一応周りにはインタビューしてます。)

エアバスの操縦の特性

大きな特徴は、『高度な自動化』です。

もうね、本当に自動化が進んでる。

知り合いのパイロットは『エアバスは飛行機でなく、エアバスという乗り物だ』なんて言っております。

『もうエアバス以外の飛行機に乗れない身体にされてしまった…』とも。(エアバスは麻薬ですか?笑)

エアバスのHPからみていきましょう。あとA320の Flight Crew Training Manualから引っ張ってきました。(ちょっと古いけど)

よければ上の『Golden Rules for Pilots』の動画をみてみてね(英語のいい練習になります。笑)

・モニターはめっちゃ大事

・パイロットがモニターするためにも、適切なAutomationをしよう

って事で、エアバスのコンセプトとしても自動化(Automation)は大事なものとなっています。

ただこれをみてもわかる通り、大事なことは『自動化させよう』ではなく、『適切な自動化をさせよう』ってことです。

何かあった場合はマニュアルで飛びなさいね、とも書いています。AP(自動化)は用法用量をおまもりくださいってことですね。笑

どんなに高度にAutomationをさせたところで、壊れる可能性は無きにしも非ずなので、パイロットとしては絶えずに腕を磨かにゃあきまへんな。

操縦の違い

じゃあそのマニュアル操縦での特徴をご紹介。

①操縦桿がない!サイドスティックだ!

エアバスの操縦はサイドスティックで行います

この中央左のスティックが操縦桿がわり。

ちなみにボーイングの操縦桿

(超特徴的な)エンブラエルの操縦桿(カマキリ型)

と比べると一目瞭然。ちなみに操縦桿がない分、前のスペースがゆったりしており、しかもスライディングテーブルがある!

これ、羨ましい。机を使ってご飯を食べられるなんて…笑

操縦!…というより、入力?

エアバスの操縦の特徴その2は、その操縦自体が『所望の姿勢の入力操作』ってことです。

例えば3度Pathで上昇したい時

3度Pathに入力→所望のピッチになったらニュートラル(それで姿勢を維持してくれる)→水平飛行に戻りたかったらまた0度Pathに入力してニュートラル

って操作を行います。

『常に勝手にトリムを取り続けてくれる』ってイメージがあってますかね。

また旋回するときも

所望のバンクになるまで入力(傾け具合でrate control)→所望のバンクになったらニュートラル(それで姿勢を維持してくれる)→バンク0にまで戻して、ニュートラル

っていう操作を行います。

飛行機の操縦につきものな、『TurningするときにBackpressureを少し加える』とか、『当て舵をする』とかの操作が一切ない。

最初は違和感を感じるそうですが、慣れると操縦しやすいみたいです。

が、いわゆる『飛行機の操縦』とは細かいレベルで相違点があるため、『エアバスはエアバスっていう乗り物』と言われる所以ですね。(よくできた飛行機です)

基本的な操縦は(マニュアルであっても)機械が行うため、パイロットの操縦は目標とする姿勢の入力って認識でいいかなと。

エアバスが人気な理由

移行訓練がラク

これです。パイロットや航空会社からエアバスが人気なのは、設計を(最近の機種では)同一にしているため、移行訓練が早くて済むんです。

引用

こんな感じで、same type ratingやcommon type ratingを意図的に増やすことで、機種移行訓練(強いては費用)をかなり抑えることができます。

パイロットにも会社にも優しいね。

『飛ばないパイロットはただのおっさん』というパワーワードを、昔言われたのを思い出しました。笑

JALはB737の後継機どうするんだろ?

で、ふと思ったのが『JALのB737は後継機をどうするんだろうか』問題。

対抗のANAは B737もA320もどちらも使用しており、これからもガンガン発注予定。

JALは現在のところその大きさだとB737しか使用していませんが、みんなご存知の通り『B737MAX問題』で後継機が決められないところ…

いっそのところANAみたいにB737とA320を併用するか、それがコストかかりすぎるのであればA320で代替した方が、ゆくゆくはA350への機種移行も簡単だし十分リーズナブル(理由がある)かなって勝手に思っております。

しかも、A321XLRが出てきたら今はB787でやってる路線の一部とか代替できるしね。

などなど考えると、やりますなあ。エアバス。

株買っておこうかしら。

最初からエアバスってどうなの?問題

さて、パイロットのキャリアとして最初からエアバスってどうなのよ?って意見もあります。(余計なお世話だとは思います)

確かにエアバスっていい飛行機なんですが、操縦が普通の飛行機と相違点があること、また高度に自動化されていることから、「最初からエアバスだと、エアバス以外の他機種に移行する時苦労しない?」っていう意見ですね。

・そもそもこれだけシェアを取ってしまったら、エアバスを持っている会社に転職し直せばええやん

・これからの飛行機は自動化が進んで、エアバス以外でもパイロットは管理者として乗るようになるでしょ

って反論はできるものの、A320に乗っている航大同期が『目安のPWRはいつもAT切らないで着陸するから忘れたわ』なんて言ってたり、上でも述べたとおり『何かあったらAutomationのレベルを下げてね、Manualにもしてね』ってことをエアバス社自体も言っていることから、結局基本的なマニュアルでのジェット機の操縦技法(と目の動き)は身につけておかないと、いざという時に苦労するのかなあなんてことも思うんです。

僕も今、その技能を磨いています。極力マニュアルで操縦しますしね。

言っておきますが、別に「エアバス乗りが操縦下手」なんて言ってませんからね。笑

それにどうしても会社の都合もありますし、自分ではどうしようもないこともあると思います。

ただ、『最初から大型機種でずっと育ってしまったために、ILSしかできないおじさん』がいるのと同様、パイロットとしての技量と多様性っていうのは意識していかないと伸びないよなあとも思う次第でございます。(自戒)

 

とりとめのない記事とはなりましたが、『エアバス、ええやん!』って思ってくれると幸いです。

ではまた。




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