飛行機が壊れた!さあ、どうする?




最近投資ネタばかり書いているので、久しぶりにパイロットネタをば…

「パイロットが思う、この職業のデメリット(欠点)」で、飛行機が壊れようが1回空中に浮いたらパイロットの責任って話をしたと思うんですが、「いや、ゆうてもそんな飛行機って壊れないでしょ?w」って思っているそこのアナタ…

飛行機は機械なので、壊れます。笑

ちょうど先日空中で機材(飛行機)が壊れて緊急事態1歩手前までいったので、そんな時パイロットがどんな対応をしているのか書きたいと思います。(詳細に書くとアレなので、抽象的に書いています。)

どんな状況?

国内線で飛行中、あと少しで降下ポイントというときにそれはいきなり起こりました…

ええ、飛行機がいきなり壊れたんです。しかも降下ポイント直前とかいう、緊張するタイミングに笑

そんな時にパイロットはこんな行動をします。

①まあ、とりあえず現状把握。笑

何が起こったのかを冷静に把握しましょう。話はそこからだ。

現代の飛行機って頭がいいので、「どこが問題ですよ〜」ってディスプレイに表示してくれるんです。

とりあえずそれをよみます。(call outと言います。)

②緊急度の判断をする

次にそのマルファンクション(問題)が、はたしてどの程度緊急なのかを判断します。(0.2秒ぐらいの判断です。)

例えば、エンジンが燃えているとか機体に穴があいたとかなった際には、対応が1秒でも早くないと生死に関わるので、別途emergency procedure(緊急時の手順)っていうのが定められていて、パイロットはそれをすべて身体に覚え込ませています。(暗記しなくてはいけないものなので、メモリーアイテムと呼ばれます)あとはそれを粛々と行うだけです。

まあ緊急だけど、メモリーアイテムするほどではないな〜ってものは、確実に対応するためにcheck listを使います。(対応すべきことが英語で順番に書いてあります。)

ここでシステムの勉強(飛行機の構造についての勉強)が役に立ってくるわけですね。ここ壊れたらこれが使えないとか、把握できないとしんどい。

ただそのチェックリストを行う前にやることが…

③残り時間を考える

これは①現状把握の1つですが、僕たちの残り時間がいくらあるのかを把握します。(1秒ぐらいで判断しています)

例えば重要なものだと、「残りの燃料で飛べる時間」…はい、飛行機って燃料がなくなると墜落するので、これは重要ですよね?あと何分僕たちは浮いてられるの?ってことです。

他にも「空港運用時間」…もしトラブルシューティングして時間が遅くなったとしても、それで目的地の空港が閉鎖されてちゃ意味が無いわけです笑(もちろん緊急事態になったら関係ないですが…)

この他にも「通常に進入して着陸するまでの時間」…お客様を乗せているので、できれば何事もなかったかのように、定刻につけてあげたい。安全が1番大事ですが、定時につけることもサービスです。

その他にも色々あるとおもいますが、とりあえずあとどれぐらい時間が残されているの?って把握をします。(とりあえずまだ時間があるって判断をして、具体的に何分残っているのかはトラブルシューティングしたあと計算するのもアリです。)

④やることのリストアップ、順位付け、作業分担

①〜③までやったら「残り時間でなにができるのか、何をしなくてはいけないのか」を把握します。

例えばチェックリストをする(重要度大)、無線を使って会社と交信する(重要度中)、無線を使って管制官と交信する(重要度中〜大)、CAやお客様に説明する(重要度小〜中)

まあこの他にもこまごましたものがあるのですが、ここで重要なのが

「Aviate, Navigate, Communicate」という考え方

つまり、機体の状態維持は常に最上位(墜落させてちゃ意味ないんじゃんw)、その次にNavigate(どこをこれから飛ぶのよ?)、その次にcommunicate(つまり地上との交信)という考え方で、これにそって順位付けをしていきます。

例えば、今回は実際に機体が壊れているわけですから、check list(トラブルシューティング)はAviateなので最上位です。

Navigateは…まあ通常通りの経路をモニターしておけばいいので今回はスキップ。

あとはCommunicateですが、それが無線を使っての会社や管制との交信ですね。

それらが終わって、とりあえずあとは着陸するだけ!って状態になったら、CAやお客様への説明に移ります。

重要なのは、通常のフライトを継続しながらトラブルシューティングしなくてはいけないってことで、まず通常のフライトをしっかりした上での作業分担が必要ってことですね。

ここでしっかりと作業分担しないと、PF(実際に操縦する方)が不在になって下手すると山にぶつかったり、航空法をしれっと違反したりしてしまいます。(PF,PMについては別の記事を書きます。)

⑤後処理の心配…笑

④までのことを終えてまだ時間がある時は、このあとの行動について考えます。笑

たとえば飛行機って1日1便飛ばして終わりではなくて、乗務員を替えて1日に何便もその飛行機は飛ぶのですが、この飛行機が壊れて次の便が飛べないとなったらその後のダイヤに大きく影響します。。。

なので代わりの機材(飛行機)や乗務員がいないか、手配してもらいます。手配できなかったら、他社にお願いしたりもします。(困ったときはお互い様です。)

あとは飛行機がある程度大きく壊れると、降りたあと報告書を書かなくてはいけないのですが、そのために今まで取った行動やその時間を記録したり…笑(今回は緊急事態1歩手前だから、そりゃ書きますよね)

⑥そんなこんなで無事着陸

結局今回はその故障の性質上から、CAには説明しましたがお客様への説明はしませんでした。(無駄に不安煽ってもいけないしね。)

便としても定時につき、お客様を全員無事に降ろして終了です。

みんなが乗っている便も、しれーっとこうやってパイロットが仕事をして、無事目的地につけたのかもしれませんよ笑

なんてことを考えながら飛行機に乗ると、面白いかななんて思います笑

ちなみに今回は、降りたあとレポートを書いて、別の機材を別の空港まで運びました笑

長い1日やった…笑

ではまた。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です