パイロットに必要な、マルチタスクってなんだろう?




有料note第二弾書きました→パイロットの面接で聞かれること(航大生はココを聞かれたよ)を販売しました。(第一弾の最後に書いたものを更に具体的に書いています。)

今日は「イメトレなんで重要なのよ?」って話です。

パイロットにとって、マルチタスクは必要なのか

さて、パイロットはマルチタスク能力が必要ってよく言われていますが…結果から言うと、そもそも僕はあまりそうは思いません。

というのも、人間はもともとマルチタスクを行うようには出来ていないんです。

マルチタスクが脳にとって有害であるとの研究報告もあります→マルチタスクは脳にとって有害

これによると、マルチタスクは注意力散漫や不安などにつながるらしい。

マルチタスクをやめると生産性は40%も向上するという記事もあるぐらいなので、まあ人間にとってマルチタスクは良くないんだろう。たしかに僕もテレビ見ながらブログとかは書けません。(このブログは、僕の甚大なる意思と時間を対価にして出来ています。笑)

そもそも人間の行動って複雑なものだ。

じゃあマルチタスクってなんなんだろう?って話なんですが…

そもそも人間の行動ってすべて「複雑な連続した動きの集合」です。

たとえば車の運転を考えてみてください。周りの車の流れや信号などの情報を処理しながら、急に出てくる歩行者などを警戒し、その上で車を操縦します。

これって、なかなかなマルチタスクですよね。たしかに教習所とかで車運転すると、疲れていました。

んじゃなんでマルチタスクを出来るようになっていくの?

ここでも車の運転を考えてみましょう。

最初は疲れますが、慣れていくとだんだん楽になって、日常で使う頃には「頭で考えなくても」だいたい運転できるようになりますよね?

つまり、複雑な動きをすべて身体が覚えてしまっている状態なので、そこに脳を使わなくていいんです。

これを身体知と呼びます。

車の操縦自体にあまり脳を使わないから、状況判断に集中できるってわけですね。

飛行機の操縦も、同じだと思うんです。

最初は慣れてないし、どこを見たらいいのかわからないから「全部に頭を使っている状態」なので、すごく疲れる。(=マルチタスク状態)

これが慣れていくと、特に考えなくても「あ、この時はここ見ればいいんだな」っていうのがだんだんわかって身体で覚えてくるので、状況判断に集中できるようになります。

できるだけ早くこの状態に持っていけると、あとが楽になります。

飛行機の操縦ってただでさえやることが多い。笑

飛行機の操縦って、ただでさえやることが多いです。笑

今まで経験したことない「前後左右」だけではなく「高さ」といった3次元の動きを、自分で制御しなくてはいけない。

しかも飛行機を動かす手順は全部決まっており(Procedureと言います)、外を見て(外部監視は必須です)、計器を見て(壊れてないかチェックしないとね)、あとはATC(地上との管制交信)もガンガンきます。(これに加えて教官の怒号がガンガン飛んで来ます笑)

これを全部大真面目に考えながらやっていたら、そりゃマルチタスクなので大変です。笑

しかもこれに異常事態とか加わったら、そりゃもう大変。→「飛行機が壊れた!さあ、どうする?」

んじゃ慣れるためには?→イメトレ(イメージトレーニング)しかない。

…ってことで、いかに「考えなくても出来る」ことを増やさないといけないってことが、わかってもらえたと思うのですが。

「経験不足は、経験することでしか解決できない。」…僕の尊敬するキャプテンのお言葉です。笑

経験していかないと「考えなくても出来る」状態ってならないんですよね。

ただ、飛行機の操縦訓練って無限にできるわけではありません。

お金もすごくかかりますし、航大だと一定時間内に訓練を終えられないと自動的にフェイルです笑

だから、イメトレが大事。って何度も何度も何度も…言われるのはそういうことなんですよ。

空中でしか経験できないことにしっかり集中できるように、地上で出来ることはやっておこう。上の例だとProcedureとATCはマストで身体知化しないといけません。

イメトレの方法に関しては、自分で模索しないとね。

このイメトレ、かなり大事なんですが…人によって最適なやり方が異なります。

だから自分のやり方ってのを、これからの訓練人生で模索していくのです。

この経験は就活でもいえますよ→パイロットの面接で聞かれること(航大生はココ聞かれたよ。)

ちなみに僕もまだまだ模索中です。うまく言ってる人の話聞いてみるといいかもね。

 

ってことで、今回は「なんでイメトレ重要なのよ?」ってお話でした。

ではまた。




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